ニペソツ山〜十六の沢コース 2013メートル
                                                                2004.06.27  


コースタイム(休憩時間を含む)

登山日 2004年06月27日
                                          『登り 5時間40分』                       注) 今回はゆっくり登りました。
登山口 05:40 小天狗岩場 07:51 天狗平 09:25  山頂 11:25
   『下り 4時間20分』
山頂 12:19  天狗平 14:10 小天狗岩場 15:34 登山口 16:49
【ひとくちメモ】
 平成16年6月20日現在の情報では、林道は登山口手前500メートルで通行止めということでしたが、6月27日に行ってみると雨による林道の復旧工事が終了していて、トイレのある登山口まで車で入る事が出来ました。  6月27日現在で登山道上の残雪は殆どありませんでした。 6月前半は登山道の危険な場所に雪が残っており、滑落すると一気に滑り落ちる場所が多数あるそうなので、注意が必要です。 
 この山の登山道は大きな3回の登り返しがあり、予想以上に体力と水分を消耗するので、行動食と水は多めに持参することをお薦めします。 
登山道上は、危険で迷いやすい場所も多く、初心者や天候が悪いときには無理せず引き返しましょう。
 「中級」の山と考えて気軽に山頂を踏める山ではありません。 (^^)


 
 二年前にも山頂を踏むことが出来たニペソツ山でしたが、前回は山頂を踏むのが精一杯で、景色や花を楽しむ余裕がありませんでした。 
そこで、今回のニペソツ山登山のコンセプトは、「ゆっくり、楽しく」です。今日のメンバーは、前回のニペソツ山も御一緒した、Kasさん
1人歩きの北海道百名山で有名なSakaguさん、山スキーのサイトで有名なShinriさん、道東にお住まいのToshiさん、Konさん、そして
今回ニペソツ山初挑戦のYukidaさんです。当日は、「山のトイレデー」ということもあって、登山口でパンフレットの配布も行いました。
 

 
 当初の天気予報では、「曇り時々雨」。 半ば登山をあきらめる覚悟をして、前泊地である糠平温泉「山湖荘」に到着します。 実際の天気が予報よりやや好天しているのに期待をかけて、前夜の打ち合わせを早めに切り上げて就寝します。  翌日目覚めると、まずまずのお天気です。 早速準備を整えて午前5時糠平温泉を出発し、午前5時30分登山口に到着します。 日曜ということで、沢山の車が停まっていると予想していましたが、予想に反して車の数は少なく、登山口の一番奥に駐車することが出来ました。 多分天気が悪いと思い、登山を中止した人が多かったのでしょう。 登山口に山のトイレデーの幟と、パンフレットを置いて早速登山口を出発します。 登山口からすぐの川に掛かる橋は、一昨年より大きな太い丸太に変わっていました。 登山口からすぐに始まる急登は相変わらず、すぐに全身から汗を噴き出させてくれます。 やがて視界の開けない緩い尾根道歩きとなり、歩くのが飽きてきた頃に最初のポイントとなる小天狗の岩場に到着します。 今回も前回同様ロープ等は設置されておらず、岩を乗り越えるか、左側の僅かな足掛かりとホールドを利用して回り込むかして岩を通り抜けます。 左に回り込むコースの下はかなりスッパリと切れ落ちており、充分に注意が必要です。

 

 小天狗の岩場を過ぎると、緩く長い下り坂となり、前方に前天狗の山頂が見えてきます。 前天狗の広報には若干雲が掛かっているものの、青空も見え隠れしていて、展望に期待が持てます。 前回はコルのテント場に2〜3張りのテントが設置されていましたが、今回は1張りテントも無く、ひっそりとしています。 前天狗への登りに入る頃から天気が良くなり、暑くなってきます。 全身から汗が噴き出て、頭に巻いているバンダナを絞ると、大量の汗が絞りで出て来ます。 お年?!の割には素晴らしい体力の持ち主で、韋駄天のSakaguさんは、我々のゆっくりしたペースに会わせて登っているので、汗一つかかれていません。 「汗も出ない程枯れているのでは?!」などと、大先輩には大変失礼な軽口をききながら、さらに足を進めます。

 

 ハイ松のトンネルを抜けて、前天狗の中腹に近づくと、岩が多くなり、岩場歩きとなります。 岩が多くなるにつれて、岩場を埋め尽くすように沢山の可憐なお花が咲き乱れています。 数え切れない程のお花を楽しみながら登山道を進みます。 雲の合間から、石狩岳の稜線や、微かながら大雪方面の山々の稜線も見え隠れしています。 さて、いよいよ期待に胸を膨らませながら、前天狗に到着です。 あと一歩で目指すニペソツ山の本峰が見えるという地点に到着です。 ゆっくりと稜線に上がると、残念ながら雲に隠れて、あの「ど〜ん」とくる稜線は見えません。 メンバー一同ガッカリです。 やはりニペソツ山に登ったなら、北海道では例を見ない、あの「山頂」が見えなくては!!!



 半ば諦めて天狗平で休憩していると、メンバーの念力が通じたのか、ニペソツ山にかかっていた雲がどんどん薄くなっていきます。 みるみる間に、左の絶壁を除いて雲が途切れ、あの「ど〜ん」とした鋭い山並が見えて来ました。 思わずメンバーから「うぉ〜っ」と歓声が上がります。 二回訪れて、二回とも山頂を眺められるのはかなりラッキーかもしれません。 途中から山頂の展望を諦めていたYukidaさんは、感激ひとしおのようです。
 山頂が見えると同時に、前回と同様に山肌に見える凄い登り返しと細い尾根に続く登山道がはっきり見えて、前回の山頂へ至る苦しい登りが思い出されます。

 

 喘ぎながら、細くて急な登山道を、両手両足を使って登り続け、やっと山頂到着です。 途中から雲が増えて大雪方面の展望はイマイチながら、風もなくまずまずの天候の山頂です。 花が好きなShinriさんは、お昼ご飯は後回しで、山頂付近に咲いているといわれている「ツクモグサ」探しに夢中です。 山頂付近も途中の登山道周辺と同じくお花で一杯です。 お花を眺めながら、いつものラーメンを作り、定番の山頂ビールで乾杯です。 いつもは大きな缶が多い山頂ビールですが、流石に帰りの長丁場と険しい登山道を考えて皆さんいつもより控えめです。
 約45分間ゆっくりと山頂で寛いだ後、本州からの20名のツアー客を避けるように下山です。 帰りに山頂では結局見つからなかった「ツクモグサ」を発見。 写真撮影をしていると、すぐ横に「コマクサ」も咲いており、こちらも早速撮影します。 こんな調子で、帰りものんびりと下山しました。

 今回も、予想のとおり体力的にはハードな山行となりましたが、全体的に超スローペースで登ったおかげで、なんとか無事山頂を踏む事が出来ました。 帰りの天狗平で、雲に霞む山頂を振り返りながら、みんなでしみじみと 「次はいつ来ることが出来るかな〜」 「もう、来られないかも〜」 皆さん、中高年?!ですから、実感ありました(笑)
 
登山道でみかけたお花たち。

十六の沢からのGPSログトラック
地図上の登山道と実際の登山道がずれています。



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