神居尻山 946.7メートル
[Bコースから山頂経由でAコースでの下山コース]
1997.9.20


総合案内所11:00
Bコース登山口11:10
707m尾根12:00
842m尾根12:30
神居尻山山頂13:00
神居尻山山頂13:15
避難小屋13:30
縦走路分岐点13:35
車道交差点14:25
総合案内所15:20
近くにあるので、いつでも行けると思っていたためか、なぜか今まで登っていなかった山である。札幌市内ではもっとも道民の森に近い「あいの里」の住人なのだが、道民の森までは1時間近くかかってしまう。しかも、道民の森はいろんなエリアに分かれているため何度行っても道が分かりにくい。
 なんとか総合案内所にたどり着き、準備を整えて11時ちょうどに駐車場を出発。道の封鎖に使っている立派な鉄製のゲートの横をすり抜けしばらく行くとAコース登山口に到着し、更に奥に進むと10分ほどで小さな丸太小屋のあるBコース登山に到着する。名前を入山者名簿に記載し、いよいよ登りにとりかかる。しばらく登ると、急斜面となり、同時に「立派」な長い長い階段が続く。階段は、とても立派な階段だが、間隔が何故か非常に広く、とても歩きにくい。私の身長は、約180センチで、長くはないものの、人並みの足の長さを持っているつもり(大きな思い込みだったりして)だが、こんな私でもこの間隔は、広すぎる。この階段を作った人は、さぞかし足が長い、まるで「だいだらぼっち」(分からない人ゴメンなさい!)のような人に違いないと考えながら、何処までも続きそうな階段を、ひたすらもくもくと登り続ける。途中傾斜がきついところにはロープなども張られており、階段の存在は別にして、道はそれなりによく整備されている

 登り始めて約1時間でようやく階段がなくなり、汗だくになりながら707メートル尾根に到着する。尾根に出ると展望が広がり、ピンネシリ山頂のレーダードームや、向かいの山に無惨に延びる林道がよく見える。また、尾根にはベンチが置かれており、展望を楽しみながら一休みする。急な登りは、ほぼここまでで終わり、次の842メートル尾根までは楽な尾根歩きで体力の回復に役立つ。

 842メートル尾根に到着すると、下からCコースが合流している。ここまでは、比較的なだらかな斜面の連続であったが、ここからは急に切り立った斜面が広がり、「高所恐怖症クラブ会員」である私には相当厳しい展開となりそうだ。すぐ向かいに、神居尻岳山頂が見えているのだが、そこまでの尾根は、やせ尾根で、しかも今まで吹いていなかった風が急に強くなってきている。意を決して、強風でバランスを崩さないように低い姿勢(要するにヘッピリ腰なのですが)でやせ尾根に踏みだす。右側は、スッパリと切れ込んでいて、一応ロープは張ってあるが、「気休め程度」のものなので、下を見ないように小走りに通過する。頂上への最後の斜面には、また階段が設置してあるが、両側が結構切れ込んでいるやせ尾根で、しかも変則的な階段のため、かえってバランスを崩しそうな状態となるため、得意の両手両足総動員の「ナメクジ状態」で山頂に到着する。

 頂上からの展望は、強い風で雲が飛んでしまったためか、視界が利いて遠くに黄金山や暑寒別連山、また青山ダムの青い湖面が見わたせる。また、頂上のやや下にある避難小屋を経由してピンネシリ山頂のレーダードームに向かう縦走路の一本道が長く延びており、見た限りでは、すぐたどり着きそうに見えている。頂上で昼食を取って、約15分後の1時15分に山頂を出発し、避難小屋を目指してAコースを下山する。登山道は、道幅も広く快適な尾根道を下る。約15分で、綺麗な避難小屋に到着する。
避難小屋は、比較的新しく内部も清潔に保たれている。場所的には、ピンネシリ山頂から縦走してきて、時間が遅くなり1泊しなければならない状況となった場合か、冬季の山スキーの基地としてしか必要性があまり無いように個人的には感じるのだが、これも道庁が実施する「国営事業」である「道民の森」計画の一環なのだろうか。小屋の内に、どこかの山岳会の旗が飾ってあったがあまり利用されているとは思えない状態であった。

 避難小屋から5分ほど下ると、尾根道と別れを告げる縦走路分岐点に到着する。ここからは若干のアップダウンはあるものの、ひたすらの下り道である。山道の周辺はダケカンバなどの広葉樹と笹が入り混じった比較的見通しのよい森となっている。道幅は広いが、結構急な斜面もあり、所々ロープが張ってある。ただ、登りのBコースとは対照的に階段で一気に高度を稼ぐのではなく、歩きやすい場所を選んだためか、だらだらと何処までも続く土床の登山道が続く。下りならまだ楽なものの、これを下から登るとなると、かなり忍耐を要求されるのではないだろうか。

 やがて、車が通行可能な広い林道にぶつかる縦走路分岐点の尾根から約1時間の下り坂であった。車道を横切る形で、左の登山道に入っ行くが、注意しないとそのまま林道を下ってしまいそうだ。林道を下っても登山口に到着しそうであるが、かなりの時間のロスとなってしまいそうだ。ここから高度が下がり、深くなった森の中を途中若干のアップダウンを繰り返し、約50分で総合案内所裏の森に到着する。途中にBコース登山口に向かう途中に通過したAコース登山口へ行く道もあるが、そのまま帰るのであれば駐車場に近いこちらの道の方が便利であろう。

 ガイドブックで予想はしていたが、強風が吹いていたせいもあり、予想以上に「高所恐怖症クラブ会員」には「恐い」山であった。今度は、体力的にはきついと思うが、今日の逆コースに挑戦してみようと思う。



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