カムイヌプリ〜幌別ダムコース (751m)
                                                                2007. 1.21  


コースタイム(休憩時間を含む)

登山日 2007年01月21日
                                     
     『登り所要時間 1時間40分 休憩を含む』 
幌別ダム登山口 09:45  水場 10:15  カムイヒュッテ 10:33  カムイヌプリ山頂 11:25
 『下り所要時間 1時間15分 休憩を含む』
カムイヌプリ山頂 11:30  カムイヒュッテ 11:55  幌別ダム登山口 12:45

【ひとくちメモ】

 カムイヌプリへのルートは、室蘭岳方面から縦走するルート、室蘭岳水元沢ルート、今回利用した幌別ダムコースがあります。
 今回利用した幌別ダムコースは、途中にある高さ5メートル程の鎖場がある他は比較的楽に登ることが出来ますが、岩場が苦手な人や
 高所恐怖症気味の方は他のルートをお薦めします。
 幌別から鉱山町へ向かう舗装道路から入る登山口までの林道は結構荒れており、通行には問題ありませんが、車高の低い普通車だと
かなり車の下を擦ることとなります。
 登山口の駐車場は、車が5〜6台置くことが出来るスペースがあります。 
 
 
 このコース、秋には紅葉見物の登山者以外の観光客が増えるため、非常に駐車場と道路が渋滞します。


 
 夏山の納会を兼ねて、室蘭岳白鳥ヒュッテで前泊し、翌日カムイヌプリを目指すこととなりました。 2年前にもこの時期に夏山の納会を白鳥ヒュッテにお世話になっていますが、今回も前回同様寒冷前線が近づいており、白鳥ヒュツテへの入り口となるダンパラスキー駐車場は豪雨となっていました。
 しばらく雨の様子を見ていましたが、一向に小雨となる様子もなく、雨具を着込んで荷物を抱え、水浸しとなった登山道を白鳥ヒュッテに向かます。
 今回のヒュツテでの納会の参加者は、室蘭周辺にお住まいの、Nakayoshiさん、Onishiさん、Yukidarumaさん、昨年大雪縦走でお世話になった、Miuraさん御夫婦、レギュラーメンバーのカスミさん、フェルさん、アカネさん、マリッカさん、ツツミさん、私の11名となりました。
 
 【写真提供 フェルさん <(_ _)&gt; 】

 

 
 午後5時頃には参加予定者が揃い、プロの料理人でもあるNakayoshiさんの指導のもと、一杯飲みながら、今夜のメインディシュとなる「たち」入りキムチ鍋の調理が始まります。ヒュッテにはランタンが灯り、柔らかく暖かい光が広まります。 ヒュッテの石炭ストーブが勢いよく燃えて小屋をさらに暖めていきます。 やがて、「たち入りキムチ鍋」も出来上がり、賑やかな夏山納会(宴会とも言う) が始まりました。 リュックの中から続々と酒瓶やビールが姿を現し、激しい雨がヒュッテの屋根を叩く中、楽しい夜が更けていきました。


 

 翌日は天気予報に反し、小雪がちらついているものの、青空も見えています。 当日所要で帰った4人を除く7名で2台の車に分乗し登山口を目指します。 悪路の林道を揺られながら走ること約15分程で登山口に到着します。 登山口には既に札幌ナンバーの車が駐車していました。 登山口の入山届けを見るとナント、既に駐車中の車の御一行は、先週黒松内岳へ御一緒したM女史のグループでした。 特に打ち合わせをしたわけでもないのに、偶然というのは恐ろしいものです。 後日ご本人にお話を伺うと、当初昆布岳の予定が天候が悪く、カムイヌプリに変更したとのことでした。

 

 入り口のしめ縄をくぐり抜け、ゆっくりと登っていくと最初の渡渉となります。 前日の雨で水量が多くなっていますが、それほど深くないので楽々と渡ることが出来ました。 水気の多い沢道を登っていくと、まもなくに2度目の渡渉となります。 2度目の渡渉も最初の渡渉と同じ程度で簡単に越えることが出来ました。 




 2度目の渡渉の後は緩やかな登山道となり、やがて気持ちの良いトドマツ林の中を進む登山道となります。 茶色いマツの落葉が絨毯のように敷き詰められ、登山道傾斜も比較的緩やかな快適な登山道を進んでいくと、水が流れる小さな沢に到着します。 沢の畔は小さな広場となっていて、休憩用の椅子が設置されていました。 沢を越えるとやがて水場に到着します。 登山道の脇に水場が整備されていて、土の中に差し込まれたパイプから水が湧き出ています。 水場の脇には水を汲むためのボトルを入れる棚も設置されています。 水場を過ぎると徐々に登山道の傾斜が増して、長い急登が続きます。 後でガイドブックを見ると、この急登は「なみだ坂」とよばれているようです。


 

 長い「なみだ坂」を登り切った先に、登別山岳会が設置した「カムイヒュッテ」が見えてきました。 このヒュッテは登別山岳会の方や協力者が全て建設材料を登山口から人力で担ぎ上げて完成させたというヒュッテで、当日は施錠されていましたが、窓から中を覗くと、ロフト状の2階建てとなっており、とても綺麗に整備されていました。 小屋で一休みしながら先程から降り出した小雪と強くなり出した風の様子を観察しながら、先に進むか否かを迷っているとモチベーションの高い女性陣が元気よく先に進んでいきます。 男性陣は、前夜の酒の残りもあり、低いモチベーションながら女性陣に引きずられるようにトボトボと前に進んでいきます。




 やがて、この登山道の唯一の難所とも言える鎖場に到着します。 鎖場の直ぐ横に迂回路のような脇道がありましたが、立ち入り禁止のテープが張られており、現在は通行出来ないようです。 この鎖場、高さが約5メートル程で、手がかりとなる岩は沢山ありますが、下から見上げるとなかなか結構な迫力です。 無論、転落すれば怪我をすることは間違いありません。 覚悟を決め、設置された鎖やザイルを頼りに先頭で岩場をよじ登ります。 登りは比較的容易かと思いますが、浮き石も見受けられ、下りは足場に充分注意しながら降りた方が良さそうです。




 鎖場を越え、何度かの小さな岩場を乗り越えて、比較的急な登山道をダラダラと進んでいくと、やがて笹が密生しているシラカバ林に到着します。 笹の葉に積もった白い雪が笹の緑色とシラカバの白い幹の色がコントラストとなって、なんとも幻想的が風景が広がっていました。 頂上に近づくにつれて、雲が段々厚くなり、雪も徐々に本降りとなってきました。 既に9合目付近まで進んでいるので、山頂まで行って直ぐに引き返すことにして山頂を目指します。




 やがて平坦な尾根の縦走路となり、登山道の先に鐘と山頂標識が見え、程なく山頂に到着です。 山頂で記念写真を撮っていると、一瞬雲が切れ、室蘭の美しい海岸線を望むことが出来ました。 一時は心配された天候ですが、下山するにしたがって青空が広がりだし、登山口に到着する頃には良い天気へと変わっていました。
 天候と天望はイマイチでしたが、変化に富んだ気持ちの良い登山道で夏山の締めくくりとしては良い山行となりました。

 下山後は虎杖浜温泉で太平洋を眺めながら露天風呂を楽しみ、充実しての帰宅となりました。


GPSログトラック
(一部トラックが乱れています)



    山の目次へ