新道コース〜狩場山〜旧道コース

狩場山(1519メートル) 
      2001. 6. 23 


狩場山 旧道に関する補足情報
2003.08.31 狩場山新道〜旧道コースを歩いて来ました。 新道コースは、良く整備されており問題なく登ることが出来ますが、旧道コースは廃道状態となっており一部の登山道は完全に消滅状態となっています。
その他の場所も、足元が草で覆われて全く見えない状態となっていますので使用しない方が良いと思います。 営林署の関係者の話では、今後も整備の予定はないそうで、完全に廃道となるのは時間の問題のようです。


新道コース登山口 7:50
お花畑下大雪渓 9:25
お  花  畑 9:55
南  狩  場10:15
狩場山山頂到着10:50
狩場山山頂出発11:50
東狩場トラバース下13:00
旧道コース登山口14:40

  北海道山メーリングリスト道南支部の3名で結成した「ダメダメ登山隊」(なぜ「ダメダメ」なのかは、また次の機会に)(^o^)蝦夷松山に続く第2回山行遠征「狩場山」を計画していたところ、「こめっととうさん」ことHasegaさんご夫妻も参加して下さるとのことで、北海道の山の中でも有数の熊の住みかに行くには人数が多いほど心強く、「感謝、感謝」で同行を御願いする。

 土曜の早朝の行動開始を計画し、金曜の夜に各自道の駅「よってけ島牧」に集合するととする。 午後6時過ぎに自宅を出発し、途中八雲ケンタッキーファームで今夜の「前夜祭」のつまみ用のここでしか販売していない、「ハーブスモークチキン」と「イタリアンチキン」を仕入れて、道の駅到着が午後9時30分過ぎとなった。 道の駅にはまだ誰も到着していなく、周囲のロケーションを確認していると、やがてNoriさん御夫婦、続いてHasegさん御夫婦が到着する。 さっそく、Noriさんのステップワゴンを「お座敷仕様」にチェンジしてさっそく「前夜祭」を開始。 無駄だとわかっていながら「翌日に影響しない程度に」という限定付きで開始したものの、予想のとおり盛り上がってしまい、結局お開きは11時を回ってしまった。
 
翌朝は、すっきりとした青空が広がり、山頂部の雪渓が美しい、これから山頂を目指す狩場山がはっきりと見えている。午前6時過ぎに道の駅「よってけ島牧」を出発し、とりあえず旧道コース登山口を目指す。 今回は、車が3台あるので、下山時に使用予定の旧道コース駐車場に車を1台デポし、その後2台の車で新道コースから山頂を目指すこととした。 賀老の滝の駐車場を通り過ぎ、すぐ右折して旧道コース登山口を目指すものの道がだんだん細くなっていく。 どうやらどこかで道を間違えたようで、苦労して賀老の滝駐車場まで戻り、案内板を確認するが、やはり入り口は間違えていないようで、再度同じ道を入る。 少し行ったところで道がYの字に分かれており、よく注意してみると、旧コース登山口を指す草に隠れてしまいそうな小さな看板があり、そこから左に入る。 「もう少し、はっきり解るような案内板を付けろよな〜」とみんなで憤慨しながら少し走ると、旧コース登山口駐車場へ到着する。 旧道コース登山口駐車場は車を止めるスペースが3〜4台程度しかなく、かなり狭く、Noriさんの車を残して、新道コース登山口を目指す。 新道コース登山口までの林道は、途中で舗装が途切れるものの、先々週の大千軒「松前林道」と違いよく整備されていて、走りやすい。 新道コース駐車場は、登山口の少し手前にあり、あまり広くないが、詰めて駐車すれば7〜8台の駐車が可能である。 当初朝7時の出発を予定していたが、道を間違えたりしている間に、結局登山開始が7時50分となってしまい、入山ポストに記入して登山を開始する。

  ダケカンバなどの灌木の林の中を変化にとぼしい、やや急な登りが続く。 変化に乏しい登山道だが、この季節は山道の両脇に変化に富んだ高山植物が咲き乱れており、花の名前を確認しながらゆっくりと登っていく。 途中、登山道脇に、多量の熊の毛が付着した木の枝を見つける。おそらく熊が木の枝に体をこすりつけて、かゆいところでも掻いたあとであろう。 いよいよ熊の縄張りへの侵入である。 途中、かなり急なルンゼ状の岩場の登りもあり、「初級45点」のランキングながら結構ワイルドな道である。 やがて、森林限界を超え大雪渓に到着する。 大雪渓はかなりの規模で、切り立った雪の斜面を慎重に横切る。 もし、足を滑らせれば、かなり下まで落ちてしまいそうな斜面で、急斜面のため下が見えず一層恐怖感を増長させている。 南狩場への短い急な登りを登り切ると視界が広がり、日本海、羊蹄山、遠くには渡島駒ヶ岳の鋭い山影もかすかに見え、最高の視界である。 南狩場からの登りは緩やかな尾根道となり、雪に埋もれた親子沼を経て山頂に至る。

 山頂には、4〜5名の先客がおり、思い思いにくつろいでいる。 その中の1人は、なんと1人で茂津多コースから来られたとのこと。 この熊の多い山に、往復12キロのコースを1人で歩くとは、まるで北海道の山メーリングリスト道南支部の「超人」Sakaguさんのようである。  山頂では、約1時間ゆっくりとくつろぎながら、360度の展望と、昼食を楽しむ。

 下りは、旧道コースを利用する。 旧道コースは、登ってきた新道コース方向へ一旦降りて、すぐ分岐があり尾根道を一気に下る。 途中まだかなり大きな雪渓も残っていて、道が解りにくくなっているので要注意である。 尾根道の両側には、ウコンウツギ、ベニバアイチゴなどが咲き乱れていて、これからの下りが楽しみである。 旧道コースも新道コース同様熊の痕跡が数多く残されており、比較的新しい大量の糞が、あちこちに落ちている。 途中、獣の強い臭いがする場所もあり、これが単独行ならさぞ心細いことであろう。 尾根道も終わりに近づく頃、後ろを振り返ると、雪渓を抱いた見事な山頂を望むことができる。  これから、いよいよ旧道コースの難所東狩場山下のトラバース地点にさしかかる。  登山道は、登山靴の幅程度しかなく、しかも倒木等が折り重なるように登山等を塞いでおり、非常に歩きにくい。  途中、斜面が大きく崩落している地点があり、慎重に通過する。  かなり、長い時間歩いているのだがなかなか高度が下がらず、ひたすら小さなアップダウンが続いて、これが下りではなく、登りならかなり辛い思いをすることであろう。 やっとの思いで6合目に到着。 「いやいやしんどいワイルドな道だ」と、ついついみんなの口から愚痴が出る。 東狩場トラバースを越えてから、いよいよ急な下りが始まり、一気に高度が下がる。  登山道には、合目と標高、距離が書かれている標識が設置されているのだが、数本を除いてほとんど破損しており、何が書かれているか解らないものもある。  ブナの木が、ちらほらと見えだし、ようやく歩きやすい登山道となる。  やがて、激しく水の流れる音が聞こえ、この周辺からブナの巨木が林立しており、爽快なブナの林を順調に進む。  いくつかの川を越えて、ようやく朝に車を止めた登山口に到着する。
 
 当初、旧道コース〜新道コースへの縦走を考えていたが、実際に登ってみて今回の新道コース〜旧道コースで正解であった。 逆であったらゆっくりと花を愛でる余裕もなかったに違いない。 旧道コースのワイルドさには、いささか閉口したが、素晴らしい好天と、高山植物に恵まれ最高の狩場山となった。  下山後は、何故か?千走川温泉を素通りして、新装なったモッタ海岸温泉で一汗流し、ビールと食材を調達し、これもまたすっかり新しく快適になった賀老高原キャンプ場で、 闇バーベキュー?(バナナ添え)を大いに楽しんで就寝。


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