元山〜笹山 縦走コース 元山 522.0メートル 笹山 611.0メートル
                                                                2004.10.24  


コースタイム(休憩時間を含む)

登山日 2004年10月24日
 登山口駐車場 08:25  元山笹山分岐 08:56  元山山頂 09:12
   『登山口〜元山 46分』
 元山山頂 09:25  元山笹山分岐 09:35  無名峰(567m) 10:02  笹山山頂 10:45
   『元山〜笹山 1時間20分』
 笹山山頂 10:45 登山口駐車場 11:28
 『笹山〜登山口 43分』
【ひとくちメモ】

 登山道の入り口は、「旧関川家別荘」へ向かう道の奥にあります。 「 旧関川家別荘」は案内板が設置されていますし、
観光パンフレットにも載っているので、良い目印になると思います。 別荘を過ぎてどんどん奥に進んでいくと舗装道路が
途切れ、だんだん寂しい林道となりますが更に奥に進んで行きます。 途中水道の取水施設と思われる比較的新しい施設
の前を何度か通りすぎます。 途中で林道は二股に分かれますが、設置されている案内板に従って左折します。
 道はどんどん寂しくなっていき、林道の両側から草が覆い被さっていますが、めげずに先に進みます。
 やがて、広い広場に突き当たり、そこが登山道入り口の駐車場となります。


  
 秋の道南遠征の2日目は、江差町の裏にある元山〜笹山〜八幡山を周遊することにしました。 この登山道は最近造られたもので、昨日同行した「どさんこのりさん」のお勧めの登山道です。
 メンバーは、昨日と同じ、marikさん、テレマークの達人Kamiさん、Kuroさんの4名です。 昨夜の打ち合わせが綿密過ぎて、数名体調が良くないメンバーも居るようですが、気合いで山頂を目指すこととします。
 


 登山口には、案内板と入山届けのボックスが設置されています。 案内板の奥が笹山〜八幡山への登山口、案内板の手前裏が元山への登山口となります。 今回は元山経由で笹山を目指し、天気と体力・気力があれば八幡山まで足を伸ばす予定です。 国土地理院の地図には、元山や八幡山への登山道は記載されていませんが、「緑と水の森林基金」を使って地元のボランティアの方の努力によって作られたとのことです。
 まずまずのお天気のなか、まずは元山を目指して登山口を出発します。



 登山口からしばらくは、かなり傾斜のある登山道ですが、やがて登山道は傾斜も緩やかな登山道となり、道南特有のブナや広葉樹が広がる山の斜面をジグを切って進んでいきます。 新しい登山道なので笹刈りの幅も広く、気持ちの良い登山道が続きます。 今の季節は紅葉が綺麗ですが、春や夏は結構花も多くて楽しめるとのことです。 暫く進むと、進行方向右奥に目指す元山が見えてきます。 山腹の途中まではうっそうとした広葉樹林が広がっていますが、山頂付近は草原となっており、電波の反射板が見えています。
 

 山腹を進んでいた登山道は、やがてゆっくりとした下りとなり、元山山頂へ至るコルへ到着します。 ここは、元山〜笹山への縦走路の分岐点ともなっていて元山の方向を示す案内板が設置されています。 笹山方向を示す案内板はありませんが、元山と逆方向の山腹に延びる登山道を進むと笹山へ進むことが出来ます。
 分岐からは、美しい紅葉の中に延びる急登を一気に登っていきます。



 山頂に近づくと、急に樹木が無くなり草地となります。 最後の急登を登り切ると山頂です。 山頂には電波の反射板が設置されており、反射板の脇から麓を見ると沢山の風力発電の風車が回っています。 これだけ沢山の風車がまとまって回っているのを見るのは初めてです。 山頂からの展望は、数ヶ月前から問題となっているシベリアの森林火災による煤煙の影響か、遠くが微かに霞んでいます。 それでも、目を凝らすと日本海の水平線上に「奥尻島」と「渡島大島」の島影が見えています。 渡島半島方向には、バットマンの仮面のような雄鉾岳、悠然とした遊楽部岳の稜線も確認出来ました。 山頂で暫く寛いだ後、笹山に向かって分岐から辿って来た道を引き返します。



元山山頂からのパノラマ写真

元山〜笹山の手前の無名峰〜笹山山頂に至ります。



 元山、笹山の分岐からは、一気に急登を無名峰に向かって登っていきます。 最近作られたというこの登山道は、元々営林所の境界にあたる場所のようで、登山道上には境界を示すコンクリート製の杭が沢山敷設されています。 喘ぎながら無名峰まで辿り着くと、その先は緩やかな笹原となっており、遙か下には江差の町並みが見えています。 町の反対側の斜面は、急な崖となっており、崖の上には展望所となるように笹か刈られており、そこからの眺めもなかなかでした。



 なだらかな草原から、笹山山頂へ至最後の急登を登っていきます。 この最後の急登もなかなかの急斜面で、途中に迂回路も作られていましたが、あまり利用されていないようでした。 急坂の途中で、登別の山岳会の10名程の団体とすれ違い、挨拶を交わします。 
 急登を登り切ると「笹山風景林」と書かれた看板が設置されていましたが、山頂はここではなく、更に先のようです。 平坦となった登山道を進むと、建物が沢山見えてきます。 赤く塗らた社も見えて、どうやら山頂にある笹山稲荷に到着したようです。 山頂は社がある後ろの岩山のようですが、「神のお告げで。 これ以上上には登らないで下さい。」という標識が立っており、神様のお告げとあれば、これ以上は上に行けそうもありません。 周囲を探しましたが、山頂を示す標識は見あたりませんでした。
 
笹山稲荷は、道南でも歴史のある稲荷のようで、北海道の山の山頂にある神社としては一番大きいのでは無いかと思われます。 インターネットで調べたところ、詳しい解説が載っていました。http://www.hiyama.or.jp/soul/sasayama/default.htm 今日は、笹山稲荷神社例大祭だったようで、沢山の信者さんが社の中で祈祷をしている最中でした。 お祭りの荷物を運ぶためか、軽トラックも山頂まで上がってきており、車の通行可能な林道が山頂近くまで延びているようです。

 信者さんの祈祷を邪魔しないように、休憩をとります。 休憩のあいだ、八幡山へ行くかどうか相談しましたが、全員一致で「即」観光モードに変更という事で意見がまとまり、笹山から下山することとなりました。 



 下山に使った登山道は、笹山稲荷への参拝に使われているため良く整備されており、広い登山道をゆっくりと下ります。 途中には鳥居や参詣の際に身を清める水場も整備されています。 古くから開かれ、沢山の参拝客が通ったと思われる登山道に思いをはせながら、約40分で登山口に到着しました。 登山口の案内板を改めて見ると、近くにあるダムに通じる別の林道から笹山に至る登山道があるようで、山頂の軽トラックはそちらから登ったようです。

 元山〜笹山と標高は低いですが、眺めも良く変化に富んだ良い山行となりました。 今度はシラネアオイが咲き乱れる春にでも訪れたいものです。

元山〜笹山間のアプローチGPSトラック
国土地理院の地図には、元山及び元山〜笹山間の登山道は記載されていません。





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