武佐岳 1005.7メートル
                                                                2004.5.30  


コースタイム(休憩時間を含む)

登山日 2004年05月30日
登山口 05:45  憩清荘 06:05 五合目 06:34  分岐跡  06:57 山頂 07:40 
   『登り 1時間55分』
山頂 08:09  分岐跡 08:36  五合目 08:47  憩清荘 09:00  登山口 09:17
   『下り 1時間08分』
【ひとくちメモ】
登山道には特に危険な場所はありません。 途中雪崩で登山道が雪に覆われていたり、雪崩によると思われる倒木が道を塞いでいますが特に問題と
なるような状態ではありません。 憩清荘までは、一応林道が延びていますが、林道の両側から沢山の枝が林道に突き出でいるので、「普通の4WD」
なら、ボロボロになるのは間違い無しです。 憩清荘前にも駐車スペースは殆どありません。
憩清荘は、地元の山岳会の方が良く整備されているようですが、昭和33年の建築ということで、なかり老朽化が目立ちます(私より古い (^^) )

 父の故郷である中標津町を訪れる度に見上げていた「武佐岳」へ登ることとしました。 当初は土曜日に武佐岳と西別岳の2山に登る予定でしたが、土曜日は全国的な春の嵐となり、近くの開陽台駐車場で停滞となりました。
 翌日知人で、山の師匠でもある 函館のSakaguさんが偶然にもこの山を狙っていることを知り、前日の夜に合流して、一緒に登ることとなりました。

 
 
雨で停滞した夜はは、中標津町の開陽台の駐車場で車中泊です。 水洗トイレと水道が整備されていて、なかなか快適です。 夏は多くのライダーで賑わいますが、今日はSakaguさんと私の車2台のみです。 深夜まで風が強く、車が大きく風で揺れていましたが、明け方起きてみると雲が晴れ、開陽台の名物「360度満天の星空」が広がっています。 一緒に起きてきたSakaguさんとまるで若者のように、思わず歓声を上げてしまいました。
朝が近づくとともに天候はどんどん回復し、国後島、択捉島をバックに朝日が昇ってきました。 こんな綺麗な朝日はしばらくぶりです。 昨夜の星空に続き、ここでも思わず「うぉ〜っ」と叫んでしまいました。


 
開陽台から真っ直ぐな一直線の道を東に向かうと、「武佐岳」の看板があり、そこを右折してしばらく行くと舗装が切れ、砂利道に入ってすぐ登山口へ向かう標識があり、標識に従って進むと、綺麗なトイレと入山届けのポストが設置されています。 本当の登山口はこのポストから更に先にあります。 「本当の登山口」には10台程の駐車スペースがあり、駐車スペースまでの林道も整備されていて快適です。 入山届けを見ると5月23日以降の記入が有りませんでした。

 
登山口周辺にはブヨが沢山居て、しばらくぶりの「ご馳走」に群がってきます。 防虫対策をしましたが、結局両手の数カ所を食われてしまいました。登山道から憩清までは林道歩きとなります。 傾斜はほとんど無く、雨上がりにしては泥濘もなく、快適に進むことが出来ます。 四輪駆動車なら進入できそうですが、両側から木の枝が突き出しており、車のボディが傷だらけとなりそうです。 駐車スペースから40分程で憩清荘に到着です。 憩清荘は施錠はされておらず誰でも利用させていただけるようですが、昭和33年の建築ということで老朽化が目立ちます。


 憩清荘から、いよいよ本格的な登山道となります。 しばらくは緩やかなアップダウンが続く登山道が続きます。 以前Sakaguさんが登られたときには両側から笹が登山道を被い、笹を漕ぎながら登ったようですが、今回は良く登山道が整備されており、笹を気にせず快適に登ることが出来ました。 目指す武佐岳の頂上が見え始めると、少しずつ登山道の傾斜が増していきます。 


 徐々に高度が上がっていくと登山道に残雪が現れます。 表面は堅く締まっており、慎重にキックを入れながら進みます。 後ろを振り向くと摩周岳や西別岳が素晴らしいシルエットを見せてくれます。 やがて廃道となったクテクンコースとの分岐に到着です。 分岐には微かに字が見える標識が残っていますが登山道は微かな踏み跡が残っている程度で、登山道としては使えそうもありません。


アップダウンを数回繰り返しながら更に高度を上げて行くと、昨年の秋に登った斜里岳の双耳峰が全貌を表します。 斜里の畑越しに見る穏やかな斜里岳の眺めも良いですが、荒々しいこちらからの眺めも最高です。 やがて新しく付け替えられた8合目に到着です。 8合目は岩場となっており、周辺には高山植物が咲き乱れていました。 遅いチシマザクラが開花しており、6月のお花見を楽しむことが出来ました。 ここからは、頂上を目指して一気に尾根つたいの急登となりますが、登山道が良く、程よく足かがりがあるのでさほど苦労なく頂上へと続く尾根に出ることが出来ます。


 尾根に出ると、一気に視界が広がり360度の展望となります。 遠くには羅臼岳、ウナベツ、雄阿寒、雌阿寒の姿もクッキリと見えています。 山頂には大きなおへそのような岩が飛び出ています。 頂上からは海がはっきり見え、国後・択捉の両島、地図のとおりに細長く延びる野付半島もはっきりと見えています。 暖かい日差しを受け、しかも無風という絶好の気象条件となり、頂上でのんびりと休憩を取り、もう一度山頂からの風景を堪能しました。 いゃ〜、一日雨で停滞した甲斐が十二分にありました。
 今回は久しぶりにSakaguさんとも同行できたし、天候・展望にも恵まれ素晴らしい山行となりました。
 気軽に海と山の360度の展望が楽しめる「武佐岳」大満足でした。 お薦めです (^^)!
武佐岳GPSトラック(左が北となっています)


同行した、sakaguさんのHPへ




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