天狗岳で休養を取り、遙か遠くにそびえ立つ山頂を目指す。 天狗岳から帰りの下山の事を考えたくなくなりそうな、登り返しとなる岩の傾斜を一気に下り、やがて頂上へと続く尾根へと向かう。

途中で、快調なペースで下山する2組とすれ違うと、その一人から名前を呼ばれる。 「ん〜?!」 と顔を上げると、なんと函館のMurさんである。 ザックには、先日のYML道南地区懇親会に私が運んだ目印のフラックが揺れている。 思わぬ再会に、挨拶を交わし、気を取り直し、先頭部隊に大きく遅れながらも山頂を目指す。 天狗岳尾根からは、私同様に体調を崩した、KiKuさんと私をサポートするために、隊長のS木さんが、最後尾から落ちこぼれた二人組を最後まで見守って頂いた。 高所恐怖症には、お尻がムズムズしそうな急な細尾根を、あえぎながらひたすら登ると、やがて急な斜面をトラバースするようなガレ場に到着する。

運が良いとナキウサギに会えるという事だが、今日は全く鳴き声も聞こえない。 ガレ場を回り込むと、ようやく沢山の人の姿が見える頂上が見え、一足先に着いている本隊の皆さんから、「あともう少し〜がんばって!!」との声援を受けて、やや元気を取り戻す。 先着部隊の本隊から遅れること、約30分でようやく、山頂に到着する。 休憩時間を含んで、約5時間という超スローペースでの往路となってしまった。
山頂では、既に予定していたジンギスカンの準備が出来ていて、二千メートルを超える「秀峰ニペソツ山」の山頂に、ジンギスカンの何とも言えない良い香りが漂っている。 山頂に居た他のグループは、明らかに少々「引いて」いるような.....................。

山頂で、約1時間休憩と懇親会?を行い、下山を開始する。 ゆっくり休憩したおかげで、体調はかなり回復したものの、やはり登りはかなり辛いものがあり、案の定登り返しで、また集団から遅れてしまう。 それでも、徐々に体力は回復傾向となり、天狗のコル付近からは、集団に着いていくことが出来るようになる。 最後の岩場を通過する頃には、体調がほぼ回復して、足にもダメージを感じる事があまりなく、快調に下る事が出来た。 予想より、僅かに早い3時間40分で登山口に無事帰還。 一時は、どうなる事かと心配したが、隊長のS木さんを始め、同行した皆さんの励ましのおかげで、無事念願のニペソツの登山を終えることが出来た。
下山後、層雲峡経由で札幌帰宅。 層雲峡の「黒岳の湯」で汗を流す。 ワールドカップ決勝戦をラジオで聞きながら、高速道路を順調に飛ばし、札幌市内中心部に午後8時30分頃到着。
今 回 の 教 訓
1、決して、HYMLのメンバーが募集する「健脚者向け」のオフミには参加してはいけない。