来馬岳カルルス温泉コース
来馬岳(1040メートル) 
      2001. 7. 14 

カルルススキー場ゲート前10:00
第二リフト下10:15
第二リフト終点11:00
来馬岳山頂到着12:00
来馬岳山頂出発12:05
カルルススキー場ゲート前13:15
  室蘭に所用があり、夕方まで時間があったため、室蘭周辺の山に登ることとする。 カムイヌプリか来馬岳どちらにするか夏山ガイドを眺めながらさんざん迷ったあげく結局「温泉に近い」という不純な理由で来馬岳に決定。
  カルルススキー場が登山口となっているようであるが、カルルス温泉街に入っても大々的にスキー場を案内しているような掲示は無く、以前に近くの温泉に入るため訪れたことがなければ、おそらく道に迷うこととなるのではないかと思う。 現在スキー場の東側斜面の第二リフト終点脇で斜面の整備工事を行っており、スキー場ロッジに繋がる道には立派なゲートが設置されている。  ゲート脇には「工事中に付き車両の立ち入りを禁止する」との看板が立てられており、人間が出入りするための通り道も無いので、一瞬完全に「立ち入り禁止」なのかと、「がっかり」したが、「人」は「車両」ではないので立ち入り禁止ではないはずと、「一休」さんのよう屁理屈をこねて念のためゲートから中に入って偵察することとする。 ゲートからしばらく行くと立派な入山届けのボックスがあり、その横に登山者の皆さんへと題する登山道の説明の看板も設置されている。 これで、登山が可能なことを確認して車に戻り手早く用意を調えて入山届けに記入する。  入山届けの用紙はちょうど新しいものと交換されたばかりで、用紙が交換された6月30日から数えてみると私で11人目の入山者ということになる。 15日間で僅か10人の入山者しか居なかったこととなり、交通の便が割合良く、初心者でも気軽に登れる山の割にはかなり少ない入山者と言えるのではないだろうか。
  再度登山道の案内をじっくりと見るが、等高線が入った地形図に赤と水色で登山可能地域と立ち入り禁止地区が示されているだけで、土地勘がない人間には、非常に分かりにくい説明である。 よく実感がわかないので、斜面に向かって左側に行かなければ良いんだと、アバウトな解釈をして、登山道に向かう。  登山届けボックスからスキー場斜面に延びる細い分け入り道が登山道のようだ。 登山者が少ないせいか、両側から草が伸びてきて藪こぎに近い状態を強いられる。  斜面がややきつくなってくると踏み跡が不鮮明となり、どれが登山道かよく分からなくなってくる。 いくつかの踏み分け道や、かなり昔に車が通ったと思われる轍跡等が入り乱れて、ますます分からなくなる。 まあ、下のロッジが見えている間は道に迷うことは考えられないので、道を探すのをあきらめ、歩きやすい場所を選んで第二リフト下を目指す。  当日は薄曇りの割には湿度が高く、登り初めてすぐに玉のような汗が噴き出してくる。  なかり急いで第一リフト横の緩やかな斜面を登り、約15分で第二リフト下にたどり着く。
  第二リフト手前には、工事用の道路が敷設されていて、登山道の標識が全く無いため、仕方なく作業道をしばらく行くと、掲示板があり、登山口に貼ってあった地図が、また貼ってある。 地図には、現在地点の表示があるだけである。 掲示板の右を見ると、自動車工事でよく使う「まわり道」の看板が置いてあり、右側の急なスキー場の斜面に誘導するように草が綺麗に刈られている。 正面のリフト下には、登りやすそうな登山道が見えているが、看板がある以上仕方なく、右の斜面に向かう。 斜面は、かなり上級者用のコースとなっているようで、斜度は30度近くありそうだ。 「まわり道」の表示がある割には、この斜面には全く登山道らしい踏み跡が無く微かに草が倒れた跡が、最近通った人間がいることを示すだけで、やはり歩きやすそうな所を勝手に選んで登る。  遮るものが無い炎天下の登りということで、帽子は被っているものの、後頭部に日射しが当たり、かなり暑い。  急速にピッチが落ちて、歩いては休み歩いては休みの辛い登りとなる。 夏山ガイドによると、第二リフト終点まで約40分とあるがとうに40分を過ぎてしまった。  やっとのことて、登山口から1時間で第二リフト終点に到着する。 第二リフト終点から上は、低い雲が立ちこめていて目指す頂上は全く見えない。  かなり背の高い藪の中に細い登山道を見つけて進むが、背の高さを遙かに超える藪となっている。 まもなく急に視界が開け、樽前山の登山道のような細かい火山灰の登山道に出るが、しばらく行くとまた林の中の細い登山道となる。 途中の木に「五合目」の標識があるが、小さいので見落とす可能性も大である。  あいにく厚い雲のため展望が利かない中、けっこう急な登りが続く。 夏山ガイドによると「晴れていれば」かなりの「絶景」らしいが、今日は全く周りが見えないため、登っていても「登りがい」が無く、下の斜面で消耗した体力のせいでなかり辛い登りが続く。第二リフトから約1時間で何も見えない頂上に到着する。
  頂上に居ても全くすることが無いので、そそくさとすぐ下山を開始する。 下りは来た道をまっすく下ることとなるが、帰りの第二リフト下の急斜面は、所々に火山れきが有るせいで、下りもけっこう時間がかかる。 熱さと、軽い脱水症状のため若干フラフラしながら登山口に到着。 函館のSakagchさんの登山記録の約2倍の時間を要しての登山となった。
 帰りは、誰も居ないことを良いことに、パンツ以外をすべて着替えて、新登別温泉の「温泉旅館 いわた」で汗を流して帰宅。
いや〜、思ったより辛い登山となり、夏の登山の辛さを改めて実感する登山となった。



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