再訪、奥手稲山の家 夕日の沢コース 845メートル
                                               2006. 03.18〜 2006. 03.19 


コースタイム(休憩時間を含む)

登山日 2006年03月18日
 春香小屋登山口 11:34  奥手稲山分岐地点 13:20  奥手稲山の家 14:50 
   『登り 3時間20分』
登山日 2006年03月19日
奥手稲山の家 08:45 奥手稲山分岐地点 09:27 春香小屋登山口 10:17  
   『下り 1時間32分』
【ひとくちメモ】

 登山口は、道道小樽定山渓線の定山渓方面からなら国際スキー場の約2キロ程手前の春香山登山口からとなります。 物置の
ような小さな小屋がありますが、冬期間は雪に隠れて見えにくいので注意が必要です。
 今回訪れた時には春香山の銀嶺荘まで延びている林道で造材作業が行われており、大型トラックが出入りして駐車スペースが
少なく、国道脇の除雪された僅かなスペースに駐車しました。
 
【奥手稲山の家利用メモ】
 奥手稲山の家は、北海道大学が所有しており、管理は北大のワンダーホーゲル部が行っています。
 利用は、冬期間の土日みの利用で事前に北海道大学学務部学生支援課課外活動助成係(電話706−3353)に電話し、
利用の許可を取って下さい。
 その後、北海道大学学務部学生支援課管理係(札幌市北区北17条西8丁目)まで出向き、利用料金(大人1人一泊80円)
を支払って下さい。 (一泊80円の支払いのためにの地下鉄代の方が高い?!(^^ゞ )
 
写真提供 marikkaさん <(_ _)>


  
  今回は、昨年のリベンジを兼ね、いつものメンバー、フェルさん、あかねさん、Marikkaさん、Tutumiさん、そして私の5名で奥手稲小屋に一泊することになりました。
  この計画、1月下旬から計画を練っていたのですが、なかなかメンバーの都合が合わず、もうすぐ4月というこの時期にようやく実現したツアーとなりました。
  今日は、朝から薄曇り、無風とまずまずのお天気ですが、明日は大荒という天気予報が出でいて、若干不安を感じながらの出発となりました。 




 登山口に到着すると、昨年は閉じられていたケートが開かれていて、林道が綺麗に除雪されていました。 どうやら山奥で造材作業が行われているようで、伐採した木を積み込む大型トラックが行き来していました。 狭い林道で大型トラックに出くわすと危ないと考え、除雪された林道の脇に上がって林道を奥に向かって進みます。
 小さな橋を渡り、約500メートル進んだ地点から林道に別れを告げ、右の沢に向かって緩やかな斜面を進んでいきます。 後ろを振り向くと札幌国際スキー場のゴンドラが白い二本の線となって見えています。
 



 沢を右に見ながら、小さなアップダウンが続く奥手稲小屋へと続く道をゆっくりと登っていきます。 コースには古いスキーのトレースと今日の物と思われる数人分のスノーシューの跡が残っています。 奥手稲山の家の利用申し込みをした際には、我々以外の利用者は居ないと聞いていたのですが、どうやら先客が居るようです。 途中からスノーシューの跡に混じって単独のツボ足の跡も混じって来ました。 途中から足跡が消えたので、どうやら近くのツゲ山へ向かったようです。
 登山道の途中の急斜面に、「雪のバラ」が咲いていました。 これは急な斜面を転がり落ちた雪の塊が斜面を転がりながらバームクーヘンのようにロール状になって大きくなり、それが横倒しになって止まったものです。 こんなに状態のよい「お花」は初めてで、雪の芸術に思わず見とれてしまいました。


 

  次第に沢は狭くなり、細い沢をコースを選びながら沢を左右に渡りながら進みます。 昨年は雪が多く問題ありませんでしたが、今年は例年並みの積雪とあって、スノーブリッチの状態が心配でしたが、水の流れは結構あるものの、比較的しっかりしたスノーブリッチが多く、問題なく通ることが出来ました。 奥手稲山の横を通過して最後の急登を登り切るといよいよそろそろ小屋が見えてくるはずです。 最後の急登は、なかなかの斜面で長いアプローチで疲れた足に応えます。 喘ぎながら坂を登り切り、樹林帯を越えると、その先に赤い屋根が急に目に飛び込んで来ました。 やっと、小屋が見えました。  小屋を見ながら最後の難関となる急な斜面をトラバースしながら小屋の建っている沢の底に降りていきます。




 小屋の前には4〜5組のスキーが雪に刺してあり、小屋の中から賑やかな話し声が聞こえてきます。 小屋の煙突からはうっすらと煙も上がっています。 小屋の中に入ると小屋を管理している北大ワンダーホーゲル部の学生さんが既に到着していました。 早速小屋の中を探検です。 一階は石炭ストーブを中心とした10畳程のスペースがあり、その奥には台所と石炭置き場があります。 トイレは入り口横から先の奥まったところにあり、小の個室1、大の個室2となっています。(もちろん水洗のはずがありませんが (^^ゞ )




 急な階段を上がる、ストーブ上の吹き上げを中心とした二重構造の三階建てとなっていて、二階と三階に広いスペースがあって40人程が休むことが出来ます。 小屋の柱や壁には古い書き込みが沢山残っていて趣があります。 二階に荷物を上げて一階で今夜の夕食の支度にかかります。 通常は沢から引いた水で自然水道が使えるのですが、今年は何処かで水の管が雪で潰れているらしく、水が出ないとのことです。 飲み水は持参しているので、今夜の夕食に予定している「ほうとう鍋」に使う水は外の雪を溶かして使うことにしました。
 夕食の準備をしているともうひと組のグループが到着しました。 我々と同じようなグループで、途中のスノーシューの跡はこのグループの方のものだったようで、先に小屋に到着した後、近くの山へ出かけていたようです。




 ストーブを囲みながら、良い雰囲気の小屋の雰囲気に浸りながら楽しい夕食となりました。 隣のグループは、メンバーの方の誕生日のお祝いを兼ねた山行だったようで、お隣も楽しい夕食となっているようです。 
 翌朝目覚めると、天気予報では大荒れという予報なのですが、曇り空で時折雪が降っているものの、それほど荒れそうなお天気ではありません。 小屋の前で周辺の山へ行ってみることも考えましたが、天気が下り坂なのは明らかなので、大事を取って真っ直ぐ下山することとしました。 下山の途中で同じ山スキーのグループと遭遇し、帰りはそのグループのトレースをお借りして楽勝で登山口まで辿り着くことが出来ました。
 今回も、素晴らしいメンバーに恵まれ、楽しい山行となりました。 また来年も是非訪れたい山小屋が増えました。

奥手稲山の家へのアプローチGPSトラック
赤が往路青が復路です。





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