積丹岳〜婦美コース  1255.3メートル
                                                                2003.10.26  


コースタイム(休憩時間を含む)

登山日 2003年10月26日
登山口 07:30  五合目 08:20  ピリカ台 09:25   山頂 10:25
   『登り 2時間55分』
山頂 10:35  ビリカ台 11:20  五合目 12:05 登山口 12:45
   『下り 2時間10分』
総歩行距離11.5キロ
【ひとくちメモ】
 登山口からは、しばらくの間は、緩やかな登りが続きます。 小さな徒渉を二度通過したあたりから徐々に登山道の傾斜が増しますが、急登と言えるような登りはありません。 
 7合目から上の登山道は、両脇から笹やハイマツが覆い被さって歩きにくい場所が多くなっています。 時間はかかりますが、全体には難易度の低い山と感じました。
 登山口の休憩所は、ガイドブックによると積丹町役場に申込みが必要となっていますが、実際に積丹町役場に確認したところ必要ないとの事でした。 ただ、灯油等の補充は、地元の山岳会の方の好意で維持されているようなので、冬季の利用の際には灯油が無い場合も想定されますので注意が必要と思われます。

積丹岳の地図とGPSデータはこちらから
 今回は、夏山の「納会」を兼ねて前日に積丹岳休憩所に一泊し、翌日積丹岳に登る計画です。今回の同行者は、先週も風不死岳に同行した、いつものKさん、Sakuraさん、マリッカさんです。水もストーブも、そしてトイレも完備している積丹岳休憩所は、快適でした。 納会当日の夜は、雨、風、雷、そしてアラレと大荒れの天気でしたが、特製「闇鍋」を囲みながら、ランプの優しい光に包まれる楽しい夜となりました。
 
登山口への林道は、ガイドブックによると普通車では休憩所で上れないこともあると書いてありましたが、今回訪れた時には良く整備されており、普通車でもかなりのスピードで問題なく走る事が出来ました。 休憩所には、立派なトイレと伏流水を利用した水場があります。 水場の水は、かなり標高の高い所から引いているらしく、登山道の3合目付近にも伏流水を引くためのパイプが見えていました。 休憩所の書き込みによると、この水はコーヒーを入れるには程良い堅さとか..........。
この登山口では車上荒らしが出没しているらしく、手口も窓ガラスを割る悪質なモノらしいので、貴重品等は盗まれる可能性のある物は、車の外から見えないようにしておくことが肝心のようです。

 登山口入り口からは、笹が生えた雑木林の中を進みます。 登山道の両側にはかなり植物が密生しているので、夏場は鬱蒼とした森で虫も多いとのことです。 しばらくは、ほとんど傾斜の無い緩やかな登山道が続きます。 今日は、昨夜から降り続いていた雨影響で、登山道が「沢」状態となっています。 やがてすぐ、3合目の標識がありますが、これは休憩所が1合目ではないいためで、その後の五合目の標識までは非常に長く感じます。 特に帰り道は、登山道に変化が少ないせいもあって、長く感じ、途中で「飽きて」しまう程です。 五合目を越えるあたりから、登山道に雪が付きはじめ、徐々にその深さを増してきます。
 
いくつかの小さい徒渉や、フンベツの沢を経て7合目を過ぎると、登山道の傾斜がやや増してきますが、相変わらず展望の利かない登山道歩きが続きます。この頃から、登山道の両脇から笹やハイマツ等が登山道に覆い被さり始め、とても歩きにくくなります。 雪を被った笹やマツをかき分けるように進むと、襟元から雪が入って来て、あわてて掻き出します。 ピリカ台に近づくと、ようやく若干展望が開け始め、遠くにニセコ山々が見えています。
 
ビリカ台を過ぎると、登山道からようやく目指す頂上が見えてきます。 頂上下の斜面にはかなりの積雪があり、白く光っています。 この斜面は、冬には積丹岳の名物となっている「ヘリスキー」の滑降場所となるようです。 このあたりまで来ると、積雪は10センチ近くとなり、登山道の雪も登山靴が隠れる程の深さとなってきました。 気温もグッと下がってきて、手先や頬が冷たくなってきました。
 
 頂上直下のやや急な登山道を登り切ると、ようやく頂上です。 山頂の手前には、何故か交通安全のお地蔵さんが建てられており、その後ろは険しい崖となっています。  山頂は、流石に風が強く、猛烈な寒さのため、急いでザックの中から防寒着を取り出し、着込みます。 お地蔵さんの後ろには、山頂が雲に隠れた余別岳が見えています。 積丹岳山頂から延びている登山道が山腹に白い糸となって延びているのがはっきりと見えています。 積丹岳山頂から余別岳山頂までは、約2.5キロと往復4時間以上の時間がかかり、夏の日の長い時期でなければ、往復するのは厳しそうです。 ちなみに登山口の休憩所の注意書きによると、積丹岳山頂から余別岳山頂までの「道」は、正式な「登山道」ではないそうです。
 
 山頂付近の草木の枝には、素晴らしく「樹氷」の花が咲いています。 この寒さのため、恒例の「山頂ビール」の儀式も中止し、山頂で記念写真を撮って約10分の滞在での下山となりました。 下山は、寒いせいもあり、ほとんど休憩も取らずに、かなりのペースで下りましたが、やはり7合目〜3合目の間が変化に乏しく、とても長く感じました。 3合目の標識を見て、一同「あ〜、やっと3合目だっ〜!!」との歓声が上がりました。 

当初は、天気が心配されましたが、何とか雨にも当たらず、山頂周辺から見え隠れする積丹の海岸の美しい景色も楽しむことが出来た山行でした。 帰りには、近くの「岬の湯」で汗を流し、売店で名物の「ホッケの擂り身揚げ」を買い込んで帰宅しました。
 






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