竹 山(ルスツ) 940メートル
    初めての山スキー挑戦 ! 
                                                           2003.3.16       

  
除雪最終地点 9:40
最終廃屋 10:22
415メートル分岐 10:31
625メートル地点 11:37
625メートル地点 11:42
415メートル分岐 12:04
最終廃屋 12:12
最終廃屋 13:30
除雪最終地点 13:53

  以前から、挑戦したかった「山スキー」だったが、用具が高価なことと、「冬の山へ行く」→「遭難」というイメージが強いため家族の理解を得ることが難しく、なかなか実現に至らなかった。 冬にしか見ることが出来ない素晴らしい風景を沢山家族に見せ、安全のためと称して「GPS」を購入し、冬にも使える「オールラウンド遭難保険」に加入し、ようやく家族の理解を得ることが出来た。
  後は「道具」だけ?!となったが、これがたいへん高価で、スキー、ビンディング、兼用靴を新品で揃えると約10万円、ゴアテックスの冬用上下を揃えると、さらに5〜6万円という出費となる。 しばらくは、無理だと諦めていたところ、ご近所の山の師匠、Yoshioさんが山スキーを新調したので、古いスキーを譲って下さると言うお話があり、渡りに船とすぐにお願いする。

 いざ、スキーを手に入れたが、自分の「力量」が全く解らず、かといって単独で山に出かける勇気もなく困っていたところに、Minoさんから「初心者山スキーツアー」のお誘いを受け、参加させていただくこととなる。

 当日、絶好の晴天の中、定山渓温泉手前の「道路情報館」に7時30分に集合。 今回のメンバーは、隊長のMinoさん、Yamahikoさん、Felさん、かすみさん、みな子さん、そして私の6名。 ルスツスキー場を目指し7時30分過ぎに道路情報館を出発し、美しく輝く羊蹄山を眺めながら8時半過ぎに国道から登川温泉へ向かう脇道に入る。 綺麗に除雪された舗装道路を進み、簡易郵便局の前を通り過ぎ、登山口を目指す。 事前の情報では、最終人家までは除雪されているとのことで、登山口とする予定の標高415メートル地点を目指して進む。 舗装道を進むと、標高365メートル地点で除雪が途切れてしまう。 どうやら、農家の離農が進み、最終除雪地点がかなり手前となってしまったようである。
 しばらく、メンバーで相談したが、この地点から登るとかなりの距離の林道歩きを強いられるため、ルスツスキー場を過ぎた地点の畜産公社の富岡農場からのルートを検討することとなり、来た道を引き返し、農場の最終除雪地点へ向かう。  こちらの最終地点から見る竹山は、かなり遠く、GPSのデータでは直線で5キロあることが解る。 メンバーで最終的に相談した結果、林道歩きが長いが安全性の高い登川温泉奥の最終除雪地点から竹山山頂を目指すこととなる。
 
 最終除雪地点で準備を整えるが、ビンディングや道具の扱いに慣れていないので、準備に手間取ってしまった。 スキーにシールをしっかりと貼り付け、9時40分に出発する。 
 林道には、真ん中にしっかりとスノーモービルの跡が刻まれており、スノーモービルの跡を避けるように進んでいく。 歩くスキーは5年程前からやっているが、シールを付けた歩きは、スキーが滑りにくく、若干歩くスキーとは勝手が違う。 天気が良く、日差しが強いせいか、歩き初めてすぐに汗が噴き出してくる。 汗を拭きながら、なだらかな傾斜が続く林道を進み、最終廃屋地点を通り過ぎる。 やがで、細い川に架かる橋を渡り、右に延びる林道との分岐点である標高415メートル地点に到着する。 ここで、しばらく休憩してさらに林道を上に向かって進む。 林道を進むにつれて林道の傾斜が徐々に急になり、全員途中でビンディングをクライミングモードに切り替えてゆっくりと上を目指す。 傾斜が増すにつれて、天気は良いのだが風が強くなってきて、風上には雪雲も見え始めてしまった。 標高620メートル地点付近でいったん尾根に出て、ようやく目指す竹山の頂上を見ることが出来たが、風と雪は強くなる一方で、次第に視界もホワイトアウトに近い状態となる。  この地点から山頂までは、あと1時間30分程かかり、この天候なら視界が利かず、障害物の無い吹きさらしの斜面で、体温を奪われて危険との判断で、全員合意の元に撤退を決定する。  撤退を決定し、全員スキーからシールを外し終わった途端に急に晴れてくる。  全員一瞬再度頂上を目指そうかと心が動いたが、スキーからシールを外してしまうと「気力」がなくなるものらしく、結局は記念写真を撮り、竹山山頂に再度訪れる約束をして下山する。 
  いよいよ、不安だった「下り」となるが、雪の表面が堅くなっており、エッチによる制動が利かず、かなりスピードが出でしまう。  さらに、林道の中央にスノーモービルの跡があり、スキーをスノーモービルの跡に乗り上げるとバランスを崩して転倒しそうになるため、限られた面積の斜面で制動を掛けなければならず、初心者には非常に滑るのが難しく、おそるおそるボーゲンで下る。 慎重に降りたはずだが、バランスを崩して途中で見事に転倒。 普通のスキーならすぐに起きあがれるが、かなり思いリュックを背負っているので、起きあがるのが難しい。  もがきながら、ようやく起きあがり事なきを得るが、こんなに起きあがるのが難しいとは思わなかった。  おっかなびっくり、林道を下りようやく415メートル地点に戻ることが出来た。
ここからは、傾斜の緩い林道なので安心する事が出来る。
 
  途中の最終廃屋地点で、昼食を取ることとする。  雪でテーブルを作り、かすみさんに用意して頂いたキトピロ入りのラーメン、大きなお餅ち入りのおしるこ、ワイン、ホット梅酒の豪華の昼食を取りながら約1時間の楽しい昼食で盛り上がる。
  
  最終除雪地点に2時少し前に到着し、途中小金湯温泉で汗を流して岐路に付く。  温泉で、足の臑の前の部分の皮膚が剥けており、ひどく滲みる。 どうやら、靴づれのようである。 特にすれる物があったわけではないのだが、やはり靴は履いてみないと解らないものである。

  生まれて初めての山スキーだったが、誘ってくださった皆さんのおかげで、楽しい山行となった。



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