旧道コース〜大千軒岳〜新道コース

大千軒岳(1072メートル) 
      2001. 6. 9 

上ノ国林道入り口 7:00
新道コース登山口 8:15
旧道コース登山口 8:35
森林限界 9:10
千軒平10:35
大千軒岳山頂着11:25
大千軒岳山頂発12:30
新道コース登山口13:25
松前町林道入り口14:35

  北海道山メーリングリストのSakaguさんの呼びかけにより「花の大千軒岳オフミ山行」が計画され、最終的には総勢22名での大規模なオフミ登山が実施された。
土曜早朝の集合ということもあり、札幌方面からの参加者は、金曜の深夜函館や道南周辺に到着し、仮眠を取っての参加となった。 最終集合ポイントである上ノ国の道の駅で全員そろったことを確認して、いよいよ松前林道へと出発する。 上ノ国の道の駅は、天気はまあまあといったところだが吹き飛ばされそうな強風が吹き荒れており、山頂での風が心配される。
  国道から松前林道に入るとまもなく舗装道路が途切れ、そこからやや前進するとゲートがあり、入林届けを提出するための小屋が見えてくる。  ここで、入林「山」?届けを済ませて、さらに前進する。林道は、噂とおりのワイルドさで、車高の低いワゴン車のため時折床下に鈍い音が響く。 林道にはかなり沢山の枝道があり、一応標識が取り付けられているが、表示も不完全なため、分かれ道では十分確認した上で進む必要がありそうだ。 今回は、8台の車の「しんがり」を努めているため、ひたすら前の車を見失わないようにしての走行のため、分かれ道での心配は皆無だった。  でも、「しんがり」での走行はまさに8台ぶんの「後塵」を浴びての走行となり、車は車体の色がよく分からなくほど見事に真っ白となってしまった。上ノ国から約1時間の林道走行で、ようやく新道登山口に到着する。  新道登山口は広い土場となっており、かなりの台数の駐車が可能である。今回は、旧道コースから新道コースへの縦走登山のため、今回は8台の車のうち二台の車をデポして旧道コース登山口へ向かう。  旧道コース登山口へ新道コース登山口から約3キロということだが、荒れた林道のため車でも約15分の道のりとなる。  旧道コース登山口駐車場は、新道コース駐車場よりかなり狭く、車が6〜7台の駐車がやっとという状態で、お互い誘導しながらやっと駐車する。 
  旧道コース入り口はブナの深い森に面して開かれていて、登り初めは急な尾根に取り付くジグザグ道だが、よく整備されているのと、道の両脇に早くも咲き乱れるお花を眺めながらのゆっくりとした登山のため、まったく苦にならない。 途中数カ所熊のフンが見られたが、これでも例年に比べると少ないとのこと。登山道途中のブナ林には、熊が遊んだと思われる「泥場」があり、熊の物と思われる大きな足跡が見られる。  やはり、道内での有数な熊の密度の濃い地帯だあることが改めて実感される。
  お花の名前を調べながらゆっくりとした登りで約1時間で森林限界に近づき、やがて前方左に目的地である大千軒岳頂上が現れる。 ここまでの登山道は、途中おそらく雪崩のために削られたと思われる急斜面のトラバースがあるだけで知別川コースに比べてかなり安全なコースとなっている。  森林限界を超えた先の尾根からは、海の上に浮かぶように見えている松前大島、松前小島がくっきりと見えており、遠くには津軽半島の秀峰岩木山の特徴のある山並みもはっきりと見え、振り返ると、さらに奥尻島の低い島影も見えている。  その後お花畑を楽しみながら尾根を進むと白い大きな十字架の立っている千軒平に到着する。 
  千軒平周辺にはミヤマキンバイ、ミヤマアズマギク、シラネアオイの群落が咲き乱れており、参加者からの歓声が聞こえている。  さすがに、北海道内有数のお花畑といわれるだけの規模とスケールである。 今日は、休日でしかも好天に恵まれているだけあって、千軒平には次々と登山者が到着して大にぎわいとなっている。  ここからは、各自のペースで楽しみながらというSakaguさんの「お許し」が出て、名物の途中の千軒清水を味わいながらやがて頂上直下の最後の急坂を上りきって、頂上到着となる。  頂上はさほど広くないため、次から次へと到着する登山者のため、すぐ一杯となってしまうため新道コースにやや降りたところまで移動して昼食を取る。 各自、ラーメンミサ等の個性的な昼食と、360度の展望を楽しみながらの昼食となる。 やがて、トレーニングを兼ねてここまでKumaさんが運び上げた「スイカ」が登場し、思いがけないデザートに昼食が一気に盛り上がる。
  山頂でゆっくりと約1時間を過ごして新道コースを下山する。  頂上からしばらくの間は、日射しを遮る木も少なく強い日射しを浴びての下山となる。 しばらく下ってようやくブナの林に入って一息つく。 新道コースは旧道コースに比べて変化に乏しく、道の両側のお花の数もかなり少ない。 途中熊のものと思われる強い獣の臭いがしたものの、山頂から約50分であっけなく新道コース登山口に到着する。
 全員の到着を確認した後、運転手だけが新道コースにあらかじめデポしておいた2台の車に分乗し、旧道登山口に車を取りに出かけ、新道コースに戻り、さらに今度は松前に向かう林道を約30キロ進み、ようやく松前町に到着する。 こちらの林道も、上ノ国からの林道同様、かなりハードな道のりだった。 松前温泉で汗と疲れを洗い流し函館へと戻る。
今回の大千軒岳の旧道コースは、ちょうど一年前に苦労して登った知内川コースに比べて林道の走行には苦労するものの、誰でも素晴らしいお花畑を楽しむことが出来るという点ですばらしいコースだと思う。

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